日本料理:音竹信一

音竹信一

和のリゾートはづ元総料理長

教える上で大切にしていること
料理を食べてもらう相手への誠意・真心を大切にすること。一生懸命やる子に関しては、自分の知っている知識・技術は出し惜しみせず、すべて教えたいと考えています。
現場ではある程度きつく叱ります。ときには手を出すこともありますが、学校ではそうはいきません。というのも、まだ職人として進むという覚悟ができてない生徒、職業として食に携わらない生徒もいるから。そのあたりの指導の加減が難しいです。
生徒へ求めるもの
大前提として、素直さ、謙虚さ、礼儀は最低限必要です。とにかくそれは忘れないでもらいたい。
また人間なので、当然器用な人と不器用な人間がいます。現場でも自然と、包丁を中心にやる人、得意ではない人は味付けを中心にやるなど、自然と分かれていきます。その道、その道で頑張ってもらいたい。
心に残るエピソード
自分も日本料理の世界に入るとき、左手から右手に利き手を変えました。生徒で同じように利き手を変えた生徒がいましたが、私はそのことを知らないでいたんです。あまり態度が良くない生徒で、包丁使いもうまくなかったので、きつく指導したところ生徒が泣いてしまいました。当然自分は謝りましたが、改めて生徒指導の難しさを実感しました。
また卒業式の時、生徒から「お世話になりました」とネクタイをもらった時は、うれしくて泣いてしまいました。
料理人としてのアドバイス
任された仕事に対して責任をもって、真心をもって相手に接することが大事。お客さん、または食事を提供した相手に喜んでもらうことが一番です。「おいしかった」とか「ごちそうさま」と言ってもらえることの喜びを知ってほしいです。
得意料理
自然食品(豆腐)などを使った料理、また魚全般
好物
たけのこ、山菜など山の食材